- 英語の効果的かつ効率的な勉強法を知りたい….
- 色んな教材、色んな勉強法があるけど、結局どれをどのように勉強すればいいのかわからない….
- これから医学部や東大を目指す人が何をやればいいのか詳しく教えて….!
医学部や東大のような難関大受験において最も重要な科目が英語です。
非効率な方法で英語を勉強していると、『毎日頑張って英語を勉強しているのに成績が全然上がらない』という状況に陥ることがあります。
また、英語は英単語や英文法など覚えるべきことが多い科目なので、暗記の仕方で困っている人も多いでしょう。
そこでこの記事では、医学部や東大のような難関大を志望している人向けにどのような教材をどのような順序とやり方で使っていけば成績を上げられるのか、できるだけ精神的・身体的負担をかけずに効率よく暗記する方法を紹介します。
この記事を参考にして日々の英語学習を継続すれば、遠回りなやり方で英語の勉強をして、時間を無駄にしてしまうことはないはずです。
英語学習の順序は単語→文法→英文解釈→長文読解
英語の勉強を始める前に知っておいてほしいことは大学受験における英語学習の全体像です。
全体像がわからないまま学習を進めると、間違った方向を向いてしまい時間を無駄にしてしまいます。
大学受験対策の英語学習には、効率を高めるための正しい学習の順序があります。
英語学習は英単語→英文法→英文解釈→長文読解の順に行います。
ピラミッドの下から学習していかないと英語力は効率良くは積み上がっていきません。
一番最初に取り組むべきなのは英単語です。英熟語も含まれます。
なぜなら、単語の意味がわからないと、英文法、英文解釈、長文読解の勉強の効率が悪くなるからです。
例えば、長文読解の学習をしている時に知らない単語が多いと、単語の意味を調べるだけで膨大な時間を要してしまいます。
取り組むことができる英文解釈や長文読解の学習のレベルは英単語のレベルに依存します。
語彙力が低い人は英単語を覚えない限りいつまでたっても、英語学習のレベルを上げることができません。
つまり、英単語を覚えないと英語の勉強を先に進めることはできないので、一番最初に取り組まないといけません。
英単語の次に学習しないといけないのは英文法です。
英文法とは簡単に言うと単語の並べ方のルールのことです。英文法を理解しないと英文は読めません。
したがって、英文法の勉強は長文読解や英文解釈の勉強の前に一通りやっておくべきことです。
英単語と英文法の基礎を固めることができた場合、次に英文解釈の学習を行います。
英文解釈とは?
英文解釈とは英文を品詞や節などの文構造に着目しながら、英文の意味を正しく理解することです。
英文を一文ずつ理解することができれば、和訳はもちろん出来るようになりますし、英文の集合である長文も理解できるようになります。
英文解釈の技術を身につけ、一文ずつ英文を理解できるようになった後にやっとトレーニングするべきなのが長文読解。
このように基礎から積み重ねていくイメージで学習を進めていくと効率的に英語の成績を上げることができます。
入試問題を解くためには、リスニング対策や英作文対策も別途必要です。しかし、これらの力は今回紹介する単語→文法→英文解釈→長文読解の学習と並行して鍛えることができます。
👉結論
英語学習は英単語→英文法→英文解釈→長文読解の順に進める。
医学部や東大に受かるための英語学習5STEP
- 東大/医学部志望なら英語学習を始める前に知っておくべき前提知識
- できるだけ精神的・身体的負担をかけずに効率よく英単語を暗記する方法
- おすすめの英単語帳3選
- おすすめの英文法インプット・アウトプット教材
- 長文読解力を上げるための2つの読み方
- おすすめの長文問題集と効果的な学習の進め方
- リスニング力向上のための日々やるべき習慣とリスニング教材のやり込み方
- 和文英訳&英作文のおすすめ教材とそれに取り組む前にやるべきこと
- 英語力を伸ばす上で必要な基本的な考え方
医学部/東大受験のための英語学習5ステップを簡単に図にするとこんな感じです。
それでは、詳しく説明していきます。
音読は最強のリスニング対策であり、音読のために発音記号は必要
英語学習を始める前に知っておいた方がいい前提知識として発音記号があります。
発音記号の重要性に気が付かず、発音記号を読めない人は多いのではないでしょうか。
『大学受験にスピーキングはないので、発音記号は必要ないのでは?』という考えは誤りです。
なぜなら、英語力向上には音読が必須であり、正しい発音で音読するために発音記号を知っておく必要があるからです。
英語学習において”音”は英語力向上に大きく関わるキーファクターです。
例えば、新しい英単語を覚える時は単語を繰り返し音読することが一番簡単な方法です。
単語の正しい発音を知らないまま、音読を繰り返すと効果は半減してしまうどころか、正しい英語が聞き取れなくなってしまいます。
音読はリスニング対策としても非常に重要なため、特に国公立医学部志望者や東大志望者は避けて通ることはできません。
リーディングの配点 | リスニングの配点 | |
センター試験 | 200点 | 50点 |
共通テスト | 100点 | 100点 |
センター試験から共通テストに変わってから、リスニングの重要性は以前より増しています。
日頃の学習からどれだけ”音”に触れられているかがリスニング力向上のカギです。
発音記号の勉強自体はそこまで大変ではなく、数時間あれば一通りできます。
どんな発音記号があってどんな発音なのかを一通り目を通しておくだけで大丈夫です。
よく単語帳には単語とともに発音記号が書いてあります。それが読めるようになれば十分です。
また、発音記号を忘れてしまってもその度に調べて音読するということを繰り返していけば自然と覚えていきます。
大学受験のための英語学習では、細かい発音の違いを完璧に再現する必要はありません。
以下のサイトで無料で発音記号を学習することができます。発音記号がまとまっている本を1冊用意してもよいです。
👉結論
- 単語帳に単語と一緒に書かれている発音記号が読める程度に発音記号を知っておく
- 正しい発音で音読をすることが英語力向上のカギ
英単語
- おすすめの英単語帳1冊目は「システム英単語」
- 東大や難関医学部志望は2冊目に「鉄壁」
- 英熟語をさらに強化したい人は「解体英熟語」
英語学習で一番最初に手をつけるべきことが英単語です。
これから大学受験のための英語学習を本格的に始めようという方はまず1冊英単語帳を完璧にしてください。
1冊目の英単語帳はだらだらと何ヶ月もかけてやるものではありません。1,2ヶ月で一気に覚えます。
最初の1,2ヶ月は英単語に勉強時間の全てをかけていいくらいです。
英単語帳1冊分の英単語を1,2ヶ月で一気に覚えるのに役立つのが「Anki」。
ankiとは
ankiとは、分散学習ができるフラッシュカードアプリです。
分散学習とは学習後、一定期間を開けて復習を繰り返し、 復習間隔を伸ばしていく学習法です。 少ない復習回数で脳に記憶が定着し、半年後、一年後も記憶を保ち続けることができます。
ankiの最大の特徴はそれぞれのカードの習熟度に合わせて適切な復習のタイミングを管理してくれるという点です。
ankiではカードの思い出しやすさで次の復習のタイミングが決まります。
覚えにくいカードは頻繁に復習し、簡単に記憶できたカードは時間をあけて記憶を確認するという復習周期を自動で設定してくれます。
エビングハウスの忘却曲線は、心理学者エビングハウスが中長期記憶の保持期間を表したグラフです。
このグラフの通り、忘れかけたタイミングで復習をするのが一番復習効率が良いのがわかります。
ankiは分散学習をできるようにプログラムされているので、多量のカードを持っていても、結果として一日の復習量は散らばって、負担を軽減してくれます。
復習効率が非常に高いので、紙の単語帳、赤シート、紙のフラッシュカードを使って覚えるより圧倒的に短時間で大量の英単語を覚えられるようになります。
ankiの詳しい使い方については下記の記事をご覧ください。
ちなみにこのankiは英語学習者や勉強熱心な医学生でよく使われています。今回紹介した機能以外にも様々な機能がankiにはあるので、使い慣れてきた頃にインターネットで色々調べてみるといいかもしれません。
ankiについてYouTubeで詳しく説明している方がいたので、こちらの動画もご覧ください。
英単語の暗記と音読はセットで行う
英単語を暗記する上で重要なのが音読です。
よくリスニングが苦手ですと相談される方がいますが、単語の正しい発音をそもそも知らない人が多いです。
単語の音読はリスニング力を向上させるための一番最初のステップです。
- 発音記号
- アクセント
単語の音読ではこの2つだけ気にしておけば大丈夫です。
最終的には全ての単語のアクセントの位置を知っておく必要がありますが、アクセントに注意して音読しておくだけで自然に身についていきます。
英単語の音読はリスニング対策の最初の一歩であることを忘れずに、英単語暗記と音読は必ずセットで行うようにしてください。
リーディングの配点 | リスニングの配点 | |
センター試験 | 200点 | 50点 |
共通テスト | 100点 | 100点 |
共通テストにおいて高得点取得が必須の国公立医学部志望者にとってリスニングの重要性はセンター試験時代より増しています。
日頃の学習からリスニング対策を意識しておくことで志望校合格にグッと近づきます。
【単語帳】高校英語始めたての基礎レベル
それでは具体的な英単語帳を紹介していきます。
使用する単語帳は学校で配られているものや今持っているものでも構いませんが、そのようなものが特にないのであれば、「システム英単語」がおすすめです。
いきなり「システム英単語」はハードルが高いという人はもう少し基礎的な「システム英単語basic」から始めても問題ありません。
「システム英単語」には、ミニマルフレーズという別の単語とのセットになっているフレーズが各単語にあります。
例えば、「access」という単語であれば、ミニマルフレーズは「have access to the Internet」です。
システム英単語を使う場合はミニマルフレーズごと覚えるようにしましょう。
ミニマルフレーズごと覚えるのは大変そうと思うかもしれませんが、むしろ逆でその方が単語を覚えやすく忘れにくくなります。
また、単語の意味をより鮮明に理解できるだけでなく、動詞と前置詞のセットなどいずれ必ず覚えなくてはいけない語法を単語とまとめて覚えられるため、効率的です。
ankiのカードを作る場合はミニマルフレーズごとankiに入力して、覚える単語だけ穴埋めにするというスタイルがおすすめです。
とにかく「システム英単語」でも「システム英単語basic」でも今使っている単語帳でもいいので、単語帳1冊を早めに完璧にします。
医学部志望者や東大志望者にとって単語帳を1冊完成させることは大学受験対策の入り口にしかすぎません。
【単語帳】東大や医学部レベル
基本的には「システム英単語」で大学受験に必要は英単語はほとんど網羅されていますが、東大や医学部の中でも難関と言われる大学を志望している人は「システム英単語」に加えてあともう1冊単語帳をやっておきましょう。
2冊目におすすめの単語帳は「鉄壁」です。
「鉄壁」は東大などの難関大志望者に非常に人気の単語帳です。
なぜおすすめか端的にいうと難関大志望者の多くの人が使っているからです。
難しい単語をたくさん知っているから他の受験生に差をつけられるという発想は大学受験英語においては間違っており、難関大受験において単語は知っていて当たり前で他の受験生と差をつけられないようにするべきものです。
つまり、東大をはじめとする難関大を受験する上で「鉄壁」に載っている単語は合格者ならみんな知っているので、自分も差をつけられないために知っておくべきと考えるのです。
逆に「鉄壁」に載っていない単語がもし入試問題で出てきても、どうせみんな知らないと割り切っても大丈夫です。
英熟語がよく出題される大学を受験する人はさらに追加で「解体英熟語」がおすすめです。
「システム英単語」や「鉄壁」に載っている英熟語でほとんどの大学に対応できるのですが、英語が得意な人や英熟語をさらに強化したいという人はやってみてください。
かなりハイレベルな英熟語を大量に学ぶことができます。
しかし、英語が苦手な人や「鉄壁」がまだ完成していない人には必要ありません。
- おすすめの英単語帳1冊目は「システム英単語」
- 東大や難関医学部志望は2冊目に「鉄壁」
- 英熟語をさらに強化したい人は「解体英熟語」
英文法
- スタディサプリの英文法講座でインプットを行う
- 次に「Next Stage」で文法の知識を定着させる
- 英語が得意な人は「全解説頻出英文法・語法問題1000」に取り組むのもあり
英文法はなんのために勉強するのかわかっていますか?
英文法の問題が大学受験に出るからと考えているのであれば間違っています。
英文法を勉強する目的は英文を理解できるようになるためです。
英文法は単語の並べ方のルールです。ルールがわからなければ、英文を理解することはできません。
センター試験から共通テストに変化してから、医学部志望者や東大志望者にとって、次のような従来型の文法問題が解くことの重要性は下がりました。
なぜなら、共通テストではこのような文法問題は出題されないからです。
従来型の文法問題にしか出てこないようなマニアックな文法の知識を身につけるためではなく、英文を読むために必要な英語の理論を学ぶという意識で学習を進めてください。
つまり、このような英文法の問題で演習をすることの必要性は依然としてありますが、知識定着のためのアウトプットの一環として行うのであって、文法問題を解くためのテクニックを学ぶためではないということです。
英文法の学習はインプット→アウトプットの順に行います。
インプットの段階ではまず英文法の理論を学び理解していきます。
そして、アウトプットの段階で実際に覚えるべき暗記事項を覚えていきます。
英文法のインプットは、英単語と同様に短期間で一通り終わらせることをおすすめします。目安としては1,2ヶ月です。
英文法のインプットはスタサプがおすすめ
まだ英文法を一通りインプットできていないという段階の人はすぐにインプットに取り掛かる必要があります。
1冊目の英単語の単語帳をある程度で覚えられたら、英文法のインプットを始めます。
もちろん参考書だけでもインプットを行うことはできるのですが、私のおすすめはスタディサプリの関先生の授業を受講することです。
スタディサプリとは
スタディサプリとはインターネット上で予備校の映像を受講することができるサービスで、予備校に通ったり高い料金を支払ったりすることなく、家で低価格で受講することができます。
インプットの段階においては参考書を読むより映像授業を受講した方がはるかに効率的です。
>>スタディサプリはこちらから【文法問題集】高校英語始めたての基礎レベル
スタディサプリの英文法講座の受講が完了したら、文法問題集を1冊やりましょう。
おすすめの文法問題集は「Next Stage」です。
文法問題集は1冊でいいので、完璧になるまで何周も何周もしましょう。
スタディサプリの英文法講座でインプットし、「Next Stage」でアウトプットすることで知識を定着することができれば、英文法の基礎は固まったといえます。
【文法問題集】応用レベル
基本的には文法問題集を1冊やっておけば大学受験において問題ないです。
英語がもともと得意という人や難易度の高い文法問題集に取り組みたいという人は「Next Stage」の代わりに「全解説頻出英文法・語法問題1000」に取り組むのがおすすめです。
- スタディサプリの英文法講座でインプットを行う
- 次に「Next Stage」で文法の知識を定着させる
- 英語が得意な人は「全解説頻出英文法・語法問題1000」に取り組むのもあり
英文解釈
- 英文解釈におすすめの問題集は「入門英文解釈の技術70」
- 英語が得意な人は少し難易度の高い「基礎英文解釈技術100」から始めるのもあり
英文解釈とは英文を品詞や節などの文構造に着目しながら、英文の意味を正しく理解することです。
英文を一文ずつ理解することができれば、和訳はもちろん出来るようになりますし、英文の集合である長文も理解できるようになります。
繰り返しになりますが、英文解釈の勉強は英単語と英文法の基礎が固まってから始めます。
具体的には「システム英単語」にある単語を全て覚え、「Next Stage」の問題が全て解けるようになってからです。
なぜなら、英単語と英文法の基礎が固まっていない段階で英文解釈の勉強を始めると学習効率が悪くなるからです。
英文解釈の学習では参考書の内容を理解し、英文の構造を把握することで正しく和訳できる練習をします。
それに加えて例文を覚えてしまうくらい何回も何回も音読を繰り返します。
【英文解釈参考書】英文解釈の基礎レベル
おすすめの英文解釈の問題集は「入門英文解釈の技術70」です。
「入門英文解釈の技術70」は例文の文構造を正しく理解し和訳できるようになるまで繰り返し取り組みましょう。
また、例文は何も見ないで暗唱できるレベルまで繰り返し音読します。
何も見ないで暗唱するなんてとんでもなく難しいと思うかもしれませんが、1日10分音読を毎日繰り返していけば自然とできるようになります。
「入門英文解釈の技術70」は例文70個それぞれにテーマがあり、それに対応する演習問題も一題ずつあります。
例文の和訳がある程度できるようになった段階で、演習問題にも取り組みましょう。
まずはノーヒントで英文を和訳します。
英文法の学習で学んだことが実際の英文でどのように用いられているのか意識しながら解説を読み進めます。
解説を読み終えたら、解答解説を見ないでもう一度英文を和訳します。
CDで音声を一度聞きます。その後、英文の音読をスラスラ読めるようになるまで何回か繰り返します。
全ての例題でSTEP1~4の手順で学習を進めていき、1周終わったら2周目に入ります。
最終的にノーヒントで和訳できるようになるまで、STEP1~4の手順を繰り返します。
必要であれば何周かしましょう。
演習問題もノーヒントで和訳できるようになるまでSTEP1~3を繰り返します。音読は余裕があればやりましょう。
【英文解釈参考書】英文解釈の応用レベル
「入門英文解釈の技術70」と似た問題集に「基礎英文解釈の技術100」がありますが、難易度は少し入門編より高くなっています。
英語が得意な人は基礎編から始めてもですが、入門編から始める方が無難です。
- 英文解釈におすすめの問題集は「入門英文解釈の技術70」
- 英語が得意な人は少し難易度の高い「基礎英文解釈技術100」から始めるのもあり
長文読解
- 精読は「英語長文レベル別問題集」や「英語長文ポラリス」で段階的に理解できるレベルを上げていく
- 多読は洋書で毎日少しずつ長文を読むことに慣れていく
- 過去問演習は早めに始める
英単語、英文法、英文解釈と学習を積み上げていれば、一文ずつならば英文を理解することができるレベルに到達しています。
そのレベルに達すれば、いよいよ長文読解の学習を始める段階です。
長文の勉強は「精読」と「多読」の2つがあります。
どちらか一方を選択して学習を進めるのではなく、どちらも並行して行うことが重要です。
精読
まずは長文の問題集を用いた精読で読解力を身につけていきましょう。
精読とはやや難易度の高い英文をゆっくり丁寧に読み進めることです。
英文解釈の学習で培った文構造を理解しながら英文読解する技術を用いながら、長文を読みます。
精読では少し難しいと感じるレベルの長文を読むことで理解できる英語の幅を広げていきます。
長文の問題集はレベルが何段階かにわかれている問題集のシリーズを順番にやっていくのがおすすめです。
レベルが何段階かにわかれている問題集のシリーズをいくつか紹介します。
まず1つ目は「英語長文レベル別問題集」です。
レベルは全部で6段階に分かれており、英文解釈の基礎レベルの学習まで終わっていればレベル3~4程度から始めることができます。
1超基礎編 | 高校受験・中学生レベル |
2初級編 | 大学受験基礎/高1,2生レベル |
3標準編 | 共通テスト(基礎)・一般私大レベル |
4中級編 | 共通テスト・中堅私大レベル |
5上級編 | 有名私大・上位国公立大レベル |
6最上級編 | 難関私立・難関国公立大レベル |
この問題集の特徴は解説において掲載されている長文問題のすべてにSVOCがふってある点で、英文解釈の学習から長文読解の学習にスムーズにうつることができます。
2つ目に紹介するのは「英語長文ポラリス」です。
レベルはレベル0基礎レベル、レベル1標準レベル、レベル2応用レベル、レベル3発展レベルの全部で4段階に分かれています。
英文解釈の基礎レベルの学習が終わっていれば、レベル1またはレベル2から始めることができます。
英文解釈の学習で学んだことを活かしながら、長文問題集の文章を一文ずつ丁寧に読み進めていきます。
具体的な長文問題集のおすすめの進め方を紹介します。
まずは普通に長文を読んで問題を解いてみます。
分からない単語に出会っても辞書で調べず、テスト形式で問題演習してみます。問題を解き終えたらすぐに解答をチェックします。
解答をチェックしたら、もう一度長文を読みます。
今回は分からない単語は意味を調べたり、文構造が複雑で理解しにくい文はSVOCを振ったりしながら、長文を読みます。
読み終えたら、間違えた問題にもう一度取り組みます。その後、解説を読んでなぜ間違えたのか分析します。
問題演習の復習が終わったら、長文を全文和訳します。分からない単語は調べながらでも構わないので、1文ずつ丁寧に和訳します。
1つ1つの長文問題で上記の3ステップを繰り返していくことで、精読力を身につけていきます。
多読
精読を通してある程度の英文が理解できるようになったら、並行して多読も行います。
多読とは無理なく理解できる英文を素早く大量に処理することです。
多読では文構造を細かく理解しながらではなく、英文のおおまかな意味を把握しながらより多くの英文を読解します。
精読では少し難しいと感じる文章を読む練習をする一方で、多読では自分の理解できる範囲の文章をたくさん読んでいきます。
目安としては辞書を一切引かないでも内容がある程度わかるくらいのレベルです。
つまり、一度読めばすぐに理解できるレベルの文章を選択するべきで、理解するために何度も同じ文章を読み返さないといけないレベルは多読に適していません。
多読はラダーシリーズで洋書を見つけて読むのがおすすめです。
ラダーシリーズとは、英語学習者が学習しやすいように、使用する単語を限定して、やさしい英語で書き改められた、多読・速読に最適な英文リーダーです。
使用されている単語で洋書が6段階にレベルわけされており、「はしご (ladder)」を一段ずつ登るように、読める文章をステップアップさせていくことができます。
クラッシックから現代文学、ノンフィクション、ビジネスと、様々なジャンルがあり、自分の興味にあった洋書を選ぶことができるのが、ラダーシリーズのおすすめポイント。
ラダーシリーズの特設サイトで試し読みをしてから、興味のある本を選んでみてください。
おすすめは毎日15分ずつ洋書を読むことです。これを1年間続けるだけでかなり長文読解力は向上します。
多読は毎日少しずつでいいので長期間継続することで大きな成果を生み出します。
挫折しないための洋書の選び方と読み方や私のおすすめの洋書については下記の記事をご覧ください。
長文を読むスピードが遅いというような悩みも多読で解決できます。
過去問演習
長文問題集を何冊かやって長文読解力が過去問レベルに到達したら、早めの過去問演習の開始をおすすめします。
まずはセンター試験や共通テストの過去問から始めて、志望校の2次試験の過去問も順にやっていきましょう。
過去問は最新年度から過去に遡る順にやっていくことをおすすめします。
- 精読は「英語長文レベル別問題集」や「英語長文ポラリス」で段階的に理解できるレベルを上げていく
- 多読はラダーシリーズで毎日少しずつ長文を読むことに慣れていく
- 過去問演習は早めに始める
リスニング対策
繰り返しになりますが、リスニング対策は英単語を覚える段階から始まっています。
英文解釈の学習の時に英文を音読することもリスニング対策の一環です。
ここでは前述の英単語〜英文解釈の学習で音読をしていることが前提で、共通テストや東大2次試験のリスニングを乗り越えるために追加でどのようなことが必要になるかを解説します。
追加で行うリスニング対策にはいわゆるリスニング用の教材を使うのですが、まずその効果的な使い方を解説します。
まずはじめにやることはリスニング教材の一般的な使い方で音声を聞いて問題を解きます。
解き終わったら答えをみて、間違えた問題はもう一度聞き直して問題も解き直します。
何回か聞いてもわからない場合はスクリプトを見ながら音声を聞いてみます。
STEP1ができたら、次は音読をします。音声を聞いた後に、スクリプトを見ながら音読します。
スクリプトをスラスラ音読できるようになるまで何回か繰り返します。
ディクテーションとは、英語のリスニングで音声を聞きながら、書き取りをするという勉強方法です。
これがリスニング力を鍛える究極の勉強法です。
ディクテーションとは?
「ディクテーション(Dictation)」とは、聞いた英語を一語一句書き取るトレーニングのことです。当然のことながら1回ですべてを書き取ることはできないため、同じ音声を何度か聞くことになります。
スクリプトを見ずに音声を聞きながら、聞こえてきた文章を紙に書き取っていきます。
STEP1,2で問題を解き、音読をした文章であったとしても一度聞いて全てを書き取ることは不可能です。
文章が完成するまで何回も繰り返し音声を聞きます。
全ての問題でディクテーションをやってたらそれだけで日が暮れるので、1日15分のように時間を決めて取り組むとよいでしょう。
自分のレベルに合ったリスニングの教材であれば、どの教材を使っても構わないです。
リスニング対策で重要なことはどの教材を使うかより、どうやってその教材を使うかです。
上記の方法でトレーニングすれば必ずリスニング力は鍛えられます。
これからリスニング教材を買う人のためにおすすめの教材をいくつか紹介しておきます。
まず一つ目は英検のリスニングの過去問です。
自分のリスニング力に合わせて、適切なレベルの級を選ぶことができるため、初心者にも使いやすい教材です。
二つ目は共通テスト、センター試験の過去問です。
国公立医学部や東大を志望している人は必ずやりましょう。
東大志望者は「東大リスニングの過去問20ヵ年」もおすすめです。
和文英訳、自由英作文対策
2次試験で和文英訳や自由英作文が出ないような大学を志望している場合は特に対策の必要はありません。
しかし、2次試験で和文英訳や自由英作文が出題される大学を受験する場合、追加で対策する必要があります。
和文英訳や自由英作文の学習を始める前に、英文解釈の学習において例文の暗記ができていない人はまず先に例文暗記をやってください。
「和文英訳や自由英作文と例文暗記に何の関係があるんだ!」と思われるかもしれないですが、和文英訳や自由英作文において正しい英語を文単位で自分の頭の中から引き出すことが必要になるため、例文暗記は避けて通れないです。
なぜなら、和文英訳や自由英作文は自分で一から文章を作り出すのではなく、すでに知っている文章の表現を組み合わせて文章を構成するからです。
英文解釈の例文暗記の代わりに「ドラゴンイングリッシュ」の例文を暗記でも問題ありません。
いずれにせよ、例文暗記は避けて通れません。
例文暗記のカギは音読です。毎日音読してたら誰でも100文くらい覚えられます。
和文英訳と自由英作文は問題の解き方が存在します。これを知らないといつまで経っても成績は上がりません。
和文英訳と自由英作文の勉強は「竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本」で勉強するのをおすすめします。
大学入試の英作文の問題で出題者が求めていることを理解できるようになります。
和文英訳・自由英作文はなんとなくで解くものではありません。大学受験の場合、問題の解き方があるので、必ず習得してください。
英語力を伸ばす上で必要な基本的な考え方
最後に英語学習する際のマインドセットについて確認してください。
効果的な勉強法を知ったところでそれを継続することができなかったら意味がありません。
英語学習で一番難しいことは単語を覚えることでも、文法を理解することでもなく、継続することです。
正しいマインドセットを持っていないと今回紹介する勉強法を継続することは難しいでしょう。
それでは、英語学習におけるマインドセットをいくつか順に紹介していきます。
①長期間の積み重ねが必要になる
英語が苦手な人はすぐに結果が出るような方法を探しがちです。
しかし、英語力を向上させることができる人は最初から長期的なスパンで学習に取り組みます。
英語の成績を1ヶ月や2ヶ月で劇的に変化させることはどんな人にも不可能です。最低半年から1年以上かけて英語力は徐々に伸びていきます。
すぐに結果が出ることを期待してしまっていると、ほとんどの場合その期待は裏切られて英語学習の挫折や苦手意識につながっていきます。
英語は毎日少しずつ努力を積み重ねられる人に有利です。
「努力を毎日少しずつ積み重ねる」。言葉にすると簡単そうですが、実際は非常に難しいことであることは私も承知しています。
これを実現するには英語学習を習慣化することとその環境づくりが必要になります。
少し大変だなと思うことも2、3ヶ月継続すれば習慣となり、その英語学習に対する精神的な苦痛は徐々に小さくなっていきます。
まずは英語学習を習慣化するために2、3ヶ月継続してみてください。
また、英語学習のための環境づくりをおろそかにしてはいけません。
家にいては誘惑が多くて集中できないという人は図書館や自習室に通うなど工夫が必要になります。
②繰り返すことの重要性
英語学習においてまず理論を理解するインプットの段階がありますが、そのあとは常にアウトプットを繰り返すことが必要になります。
英語学習において大変なのはこのアウトプットを繰り返すことですが、英語が伸び悩んでいる人のほとんどがこの反復が足りていないです。
出来るようになるまで何回も何回も同じことを繰り返す必要があると思っておいてください。
これは単語、文法、長文読解、英作文、リスニング等の学習全てに当てはまることです。
③勉強法は勉強しながら改善していく
英語学習は反復が重要であると述べました。
しかし、それは「単語を覚えるために単語帳は5周すればいい」というようなことではありません。
これではただの作業になってしまっています。決して英語学習を作業にしてはいけません。
つまり、常に自分の頭を使って自分の目標を達成するために今やるべきことは何かを考えないといけないということです。
ただ単純に同じことを繰り返していては英語の成績は伸び悩みます。
今回紹介する最も効果的で再現性のある勉強法を学んだらそれを実行に移しながら、自分なりのアレンジを加えていって自分に最適な勉強方法を確立していくことが必要です。
効率の良い勉強法が他にもあるのではないかと探し回っているようでは成績は伸びません。
その間に英語力を伸ばせる人はとにかく勉強をして、そのプロセスの中で改善を繰り返しています。
スタディコーチを使った学習で結果を出す方法
難関大受験で必要な英語学習のプロセスを紹介しましたが、「計画の立て方がわからない」「効率的に学習を進めたい」と感じる方も多いのではないでしょうか?
そこでおすすめなのが、スタディコーチです。
現役東大生による徹底サポート
スタディコーチでは、受験の勝ち方を知り尽くした現役東大生が講師として指導を行います。一人ひとりの目標や学習スタイルに合わせた指導は、単なる勉強だけでなく、精神的な支えにもなります。例えば、英単語の覚え方や文法の苦手克服法など、あなたに合った方法を提案してもらえるため、効率的に成績を上げることができます。
学習カリキュラムの個別最適化
「何をどの順番で進めるべきかわからない」と感じたことはありませんか?スタディコーチでは、目標達成に必要なステップを一人ひとりに合わせて具体的に計画してくれます。例えば、以下のようなサポートが受けられます。
- 英単語を効率よく覚える方法(Ankiの活用も提案可能)
- 英文法を短期間でマスターするためのスケジュール
- 英文解釈や長文読解の反復練習の進め方
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- 受験成功への近道を提供 東大生が指導するからこそ、受験生が陥りやすい落とし穴を知り尽くしています。無駄な努力を避け、最短で成果を上げることが可能です。
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まとめ
今回紹介した教材や勉強法はあくまで一例です。これを参考にしながら、日々よりよい勉強法を自分の頭で考えながら学習を継続することができれば、自分に合った最適な勉強法を確立することができるでしょう。