- 1対1対応の演習とはどんな問題集なのか
- 1対1対応の演習をやるべき人はこんな人
- 1対1対応の演習の偏差値80まで持っていく使い方
- 1対1対応の演習の次にやるべき問題集
東大や医学部をはじめとする難関大志望者に人気の高い問題集である「1対1対応の演習」。
正直に言って完全にこの問題集を使いこなせている人は少ないと思います。
私はこの「1対1対応の演習」を使って数学の成績を大幅に向上させることができました。
具体的には「1対1対応の演習」を完成させた2ヶ月後の駿台全国模試で偏差値80を取ることができました。
今回はこの問題集の効果的な使い方を紹介したいと思います。
1対1対応の演習とは
「1対1対応の演習」は大学受験において網羅型問題集に分類される問題集です。
網羅型問題集とは今まで様々な大学で出題された入試問題から出題頻度の高い問題を網羅的に収録している問題集のことです。
「1対1対応の演習」と似たレベルの網羅型問題集としては「青チャート」や「Focus Gold」が有名です。
「1対1対応の演習」は「青チャート」や「Focus Gold」に比べて少し難易度が高いです。
大学入試数学において基礎的な力を培うには避けて通れないのが網羅型問題集。
「1対1対応の演習」はⅠ、A、Ⅱ、B、Ⅲ(微積編)、Ⅲ(曲線、複素数編)の全6冊あります。
問題集1ページに例題とその解答解説、そして例題より難易度の高い演習題が掲載されています。
例題1つ1つにテーマがあり、そのテーマを理解することが入試数学の基礎を固める上で非常に重要となっています。
それぞれの問題集に掲載されている問題数は以下の表の通りです。
タイトル | 例題 | 演習題 | 合計 |
1対1対応の演習I | 53題 | 50題 | 103題 |
1対1対応の演習A | 54題 | 54題 | 108題 |
1対1対応の演習II | 83題 | 83題 | 166題 |
1対1対応の演習B | 59題 | 59題 | 118題 |
1対1対応の演習III(微積分編) | 75題 | 75題 | 150題 |
1対1対応の演習III(曲線・複素数編) | 36題 | 50題 | 86題 |
「1対1対応の演習」は難関大受験において数学の基礎を築くための問題集ですが、それは決して問題が簡単ということではありません。
むしろはじめは難しく感じると思います。教科書レベルの数学力を有してから取り組むようにしてください。
そうでないと必ず挫折します。
1対1対応の演習をやるべき人
東大、京大、東工大などの難関大や国公立医学部、私立医学部を志望している人におすすめです。
上記の大学を志望していたとしてもいきなりこの問題集から受験勉強を始めるのはおすすめできません。
前述の通りある程度の数学力がないとこの問題集の解説を理解するのにかなり時間がかかり、効率が悪いです。
まずは教科書レベルの学力をつけてください。
教科書レベルの問題は解けるという人はぜひ「1対1対応の演習」をはじめてください。
教科書レベルというのは具体的にはよく学校で配られる「サクシード」や「4step」といった教科書傍用問題集や「基礎問題精講」、「青チャート」の例題といった問題のレベルです。
1対1対応の演習の偏差値80まで持っていった使い方
基本的な進め方としてまず最初は例題だけに取り組み、例題を全て解けるようになってから演習題に取り組みます。
このように進めるべき理由は2つあります。
まず例題と演習題の難易度にはある程度の差があり、いきなり取り組むには演習題は難しすぎるからです。
難しい分時間がかかり効率が悪くなります。まずはじめは例題だけに注力した方が挫折もしにくいです。
2つ目に先に例題だけやった方が早く全て範囲に触れることができ、その方が成績が上がるのが早いからです。
この問題集に取り組むにあたって最終目標は全ての演習題を見たらすぐに解法が思い浮かび実際に解き切ることができる状態です。
実際に私がこの状態になるまでにどのように「1対1対応の演習」に取り組んだかを紹介します。
まず例題だけ問題集1冊分1周します。1周目にやるべき最も重要なことは解説を理解することです。
問題に取り組んでみてわからない場合はすぐ解説を読みます。
ここでわからない問題に何分も悩むのは時間がもったいないです。
例題の下にその問題に関するテーマの解説があります。
そのテーマの解説と例題の解説をしっかり読んで書いてあることを理解することに注力します。
なぜなら、1周目にどれだけしっかり解説を理解できるかで、2周目以降の演習効率は大幅に変わるからです。
1周目で解説の理解が曖昧のまま2周目に入ると、再び解説を読んで理解することに時間をかけることになってしまいます。
したがって、1周目の時点でわからない部分に関しては調べたり人に聞いたりして必ずその場で解決します。
わからないことが解決したら2周目以降に再び調べたり人に聞いたりすることを繰り返さないように自分なりの解説を問題集に書き加えておきます。
1周目でしっかりと理解することができていれば、2周目以降の演習のスピードがあがり、学習効率が上がります。
決してわからないところを放置したまま、先に進むことがないようにしてください。
全例題をさらに2周し、合計3周します。
なぜ全問題3周もするのか疑問に思う人もいるでしょう。
「1対1対応の演習」を完璧にするにはただ解けるだけではダメなんです。
問題を見た瞬間に解法が思い浮かぶくらいまで反復することが大切です。
1周目の時点で解説を読みさえすれば理解できるという状態を作っていれば、2周目以降は演習のスピードはどんどん上がっていきます。
3周もすれば完全に解ける問題もいくつかあるでしょう。
4周目は3周目に解けなかった問題のみに取り組みます。
5周目は4周目に解けなかった問題のみに取り組みます。
これを解けない問題がなくなるまで、繰り返します。
例題が全て解けるようになったら次に演習題に取り組みます。
例題と演習題の難易度に差があるため、例題が解けるようになっても演習題は解けないということがよく起きます。
落ち込まずに、淡々と学習を進めましょう。
例題の1周目の時と同様に演習題の1周目もわからなかったらすぐに解答解説をみて、解説を理解することに注力してください。
例題の時と同様に全演習題をさらに2周し、合計3周します。
3周目に解けなかった問題を4周目、4周目解けなかった問題を5周目と解けない問題がなくなるまで繰り返します。
「1対1対応の演習」の演習題が全て解けるようになった時、難関大の数学の実際の入試問題を解く力が身についています。
これ以降、数学の初見の問題を解く際にはその問題が「1対1対応の演習」のどの問題の類題であるかを考えながら解きます。
イメージとしては、「1対1対応の演習」のそれぞれの問題とその問題のテーマが問題を解くための1つの道具として頭の中に収納されており、初見の問題を解く際にどの道具を使うのか選ぶかんじです。
「1対1対応の演習」の演習題までやり込めたら、数学の入試問題を解くための道具は全て揃います。
1対1対応の演習の次にやるべき問題集
「1対1対応の演習」の演習題まで全て解けるようようになった人はほとんどの大学の過去問に取り組むことができる実力がついています。
したがって、一部の超難関大を志望している人以外は「1対1対応の演習」の次は志望校の過去問に取り組みましょう。
東大、京大、東工大と慶医や旧帝大医学部などの難関医学部志望の方は「1対1対応の演習」の次に「新数学スタンダード演習」と「数学Ⅲスタンダード演習」をおすすめします。
「新数学スタンダード演習」は数ⅠAⅡBの問題が掲載されており、「数学Ⅲスタンダード演習」は数Ⅲの問題が掲載されています。
どちらも「1対1対応の演習」をやった後なら問題なく取り組めるレベルの問題集でさらに演習をすることができます。
詳しくは下記の記事をご覧ください。
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